五穀豊穣や地域の安寧を祈る 松浦町の奇祭「しめ縄切り」(10月22日)
2026.10.30 Fri
勧められる酒を何杯も飲みながら、刃が潰れた鎌でしめ縄を切る、松浦町の奇祭「しめ縄切り」が22日、武雄市との市境にある鹿路峠(ろくろとうげ)で行われました。

「しめ縄切り」は、松浦町にある諏訪神社の宵祭りで、200年続くとされている神事です。
諏訪神社の祭神(さいじん)が鹿路峠で誕生した際、へその緒を陶片で切ったという古事にちなんでおり、刃を潰した鎌でしめ縄を切り、五穀豊穣と地域の安寧を祈願します。

神事は、桃川の4地区が持ち回りで行っていて、今年は下平(しもひら)地区の住民らが担当しまし た。

この日、午後3時から神社本殿で神事が行われたあと、一行は、武雄市との市境にある鹿路峠の斎場まで巡行しました。
(見せる)

鹿路峠に到着すると、氏子らがくじを引き、今年の切人には、溝江一誠(みぞえ・いっせい)さんが選ばれました。

溝江さんは、何杯も勧められる酒と、刃が潰れた鎌に苦戦しながらも、力の限り切り進めていきました。

そして、20分ほどかけてしめ縄が切り落とされると、観衆からは盛大な拍手が送られていました。

(切り人 溝江一誠さん)
「4年前にも切ったんですよ。早く切ろうとすれば怒られ、時間をかければ飲みすぎと言われる。切れたという喜びで胸がいっぱいです。私の小さい時からずっと見てきた祭りなので、私の子どもたちが結婚し、子どもが生まれても、ずっと続いていければなと思う祭りです」

(諏訪神社 前田護宮司)
「無事に終えて良かったなと、ほっとしているところです。こういう伝統、歴史というものをいつまでも絶やしてはいけないと思っていますので、皆さま方の支援を受けながら長きにわたって守っていきたいと思っています」