市議会第3回定例会一般質問 11人の議員が執行部の考え質す<後半>
2026.9.15 Tue
伊万里市議会第3回定例会の一般市政に対する質問が10日から3日間行われ、11人の議員が壇上に立ち、執行部の考えを質しました。
2日目後半から3日目を振り返ります。

【前田邦幸議員 保育行政について】
川口幹夫健康福祉部長は、市内の保育施設31園の現状について、利用定員1,986人に対し、利用園児数は令和6年が1,771人、令和7年が1,701人、令和8年が1,625人と、年々減少していると説明しました。

議員は、利用園児数が定員より361人少ない現状を指摘した上で、定員を減らすことで園児1人当たりの公定価格単価が上がり、施設の経営が楽になる面があるとして、行政からの情報提供がどのように行われているか質問しました。

これに対し川口健康福祉部長は、少子化の現 状を踏まえ利用定員の増員は認めていないものの、減員については運営主体の意向を尊重し相談に応じていると答えました。
また、各施設の運営状況を把握し、国や県の制度の共有や活用の案内を行っていると説明しました。

【金原晋作議員 近隣自治体の取組を踏まえた人材確保対策】
市内企業の深刻な人手不足を踏まえ、議員は他市の事例を参考に、市とハローワークが合同で企業を直接訪問する「合同企業訪問」のモデル導入を提案しました。

この取組は、企業から必要な人材や採用上の課題などを直接聞き取り、求人票の見直しや採用方法、職場環境の改善、U・I・Jターン人材の確保などについて企業と一緒に考えるものです。
ハローワークによる雇用の専門支援に、市の移住定住や子育て支援といった独自施策を組み合わせることで、より実効性の高い一体的な支援につなげるメリットを強調しました。

これに対し井上泰志経済振興部長は、「ハローワークが建設や介護など特に人手不足が著しい業種を中心に専門的な個別支援を担い、市はセミナー開催などを通じて市内企業全体の採用力を高める後方支援を行う役割分担が現時点で最も効果的である」と答えました。
現段階では役割分担に重点を置く姿勢を示しつつも、今後はセミナーの開催回数を増やし、特に人手不足が深刻な業種を対象とした内容も検討していきたいと述べました。

【岩楯忠介議員 観光振興の現状と課題について】
市の第6次総合計画において「稼げる観光」を掲げながらも、成果を測る指標が書かれておらず、事業を評価・点検する「物差し」がない現状について、議員は共通ビジョンや計画の必要性を問題提起しました。

これに対し井上経済振興部長は、観光特化の個別計画ではなく、交流人口や関係人口の拡大という大きな方針の中で各分野の取り組みや成果指標を検討していくと答えました。

また深浦弘信市長は、分野を限定せず幅広く交流人口を増やす考えを示し、秋祭り前夜祭など民間主導の活動を積極的に受け入れ、行政が連携して支えていく姿勢を強調して次のように述べました。

(深浦弘信市長)
「伊万里は観光もある街。交流人口を増やすことが重要だ。伊万里に関わる人たちに伊万里を回ってもらう。そのための仕掛けづくりを行うのが伊万里市の観光ビジョン。民間発の取り組みは『いつでもウェルカム』。市がやればやるではなく、これからの伊万里市の在り方は市民と行政がしっかりスクラムを組んでいきたい」

【岩﨑義弥議員 消防団ポンプ操法大会】
議員は、「時代に合わせた持続可能な消防団体制の構築」について執行部の考えを質しました。
中でもポンプ操法大会は、事前練習にかかる時間的負担が課題となり、大会の中止や披露形式への変更など全国的に見直しが進んでいます。

県内では伊万里市を含む10市町が大会形式で実施し、1町が披露形式をとっています。
自身も消防団員である議員は、訓練の意義や団員同士の絆づくりの重要性を認めつつも、若い世代への丁寧な説明や時代に合わせた見直しの必要性を指摘しました。

これに対し松園家智理事は、「昭和46年の第1回大会から続くポンプ操法大会は、指揮者と各隊員の連携を重視し、実践的な訓練として極めて大きい意義がある」と述べました。
一方で、団員の負担軽減と確保の観点から検討の必要性も認めつつ、今後の活動内容は消防団の決定機関である分団長会議に委ねたいと回答しました。

また、議員から先進地視察の予算措置を求められた深浦弘信市長は、「分団長会議などで十分な話し合いが行われ、目的がしっかり整理された提案であれば、先進地視察や必要な予算措置に対応していく」と前向きな姿勢を示しました。

9月議会の会期は10月16日までとなっています。
なお、一般質問の模様は19日に12サブチャンネルで再放送します。