伊万里市の景観計画をめぐり、事前の説明なく区域に指定された大川内町正力坊区の住民が全除外などを求めている請願について、市議会の環境建設委員会は19日、現地調査を実施しました。
この問題は、市が正力坊区の一部が区域に入っていると認識しながらも事前に説明を行わず、後に事務手続きの不備を認めたもので、住民から対象区域の除外と担当職員への教育研修を求める請願が出されています。
委員会では、議論に先立ち午前中に現地を視察し、問題となっている正力坊区の境界線や現状などを確認しました。
(岩﨑義弥議員)
「正力坊を全部外すと関所も外れる。これらを全部となると難しい」
正力坊区を一律に除外した場合、大川内山の玄関口にあたる関所周辺も規制から外れ、景観保全に影響が出かねないとして、そのまま採択することに慎重な意見も出されました。
このため、関所周辺は区域に残し、個人住宅のみを規制から除外する案も出されましたが、議会事務局は、議会側が請願書の文言を修正して採択することは制度上できないと指摘しました。
さらに、請願の趣旨に賛同する「趣旨採択」とする案も浮上しましたが、通常の採択としない理由を明確に説明できなければ不誠実だとして、慎重な対応を求める声が上がりました。
委員会では、「市が正力坊区と再度、丁寧な協議を重ねていくこと」が解決に向けた道筋だという認識では一致しています。
ただ、決議の形については意見が分かれているため、どのような結論になるにせよ、市に協議を求める意見を付帯する方向です。
一方、職員の教育研修強化を求める請願の第2項目をめぐっても、意見が分かれました。
(前田久年議員)
「職員個人の問題は違う方法で出すべき。議会は個人の苦情を処理するような簡単な場ではない。市に意見箱が置かれているので然るべき窓口に出すべき。請願提出者の気持ちもわかるが議会ではなく任命権者に出すべきだ。そういう中でこれは不採択」
(前田邦幸議員)
「職員は辞令で異動する。たまたまここに配置されていた職員だけでなく、市役所全体として公平な対応を徹底する教育研修は必要。採択した上で意見に“組織全体として教育研修をするべき”と付帯する」
このように、不採択と採択を主張する声がそれぞれ出されました。
議論は平行線をたどり、最終的な判断は次回に持ち越され、27日に議論することになっています。