黒塩地区の産廃処分場計画 協定に向け協議開始へ(5月25日)
2026.5.26 Tue
黒川町黒塩地区に計画されている廃棄物最終処分場を巡り、今年度1回目となる環境対策協議会が25日開かれました。
会議には新たに専門家のアドバイザーが就任したほか、事業者や佐賀県から安全基準などについての説明が行われました。

黒川町黒塩地区に計画されている廃棄物最終処分場を巡っては、5月20日に事業者とその親会社、黒川町、牧島地区、伊万里市の5者で覚書(おぼえがき)が締結されています。
この覚書には、損害発生時の賠償や親会社の連帯責任のほか、伊万里湾への放流水に独自の基準を設けることなどが盛り込まれています。

今年度1回目となる環境対策協議会では、各種団体の長などの交代に伴い一部の委員が変更され、計画発覚当初から反対を強く訴えている牧島の住民も新たに委員に加わりました。

会議の冒頭、深浦弘信市長は、福岡大学の名誉教授で、廃棄物処理工学の第一人者である樋口壯太郎教授をアドバイザーに就任させたことを報告し、「ごみのまちには絶対しない。アドバイスを受けながらやっていく覚悟です」と挨拶しました。

この日は、新たに委員になった人に向け、前回までに出されていた疑問に対する質疑が行われ、事業者と佐賀県が出席して回答しました。

埋め立て方式に関する許可基準について佐賀県は、「安全性が確認できれば高く積み上げることは問題なく、50メートル近い処分場は九州内で複数ある」と説明しました。
また、「専門委員会に諮るなど、九州内でも厳しい基準を適用し許可している」と述べ、設置後は監視とモニタリングを行い、水質検査の結果も公表していく方針を示しました。

これに対し委員からは、処分場が完了後に約50メートルの高さになることに関して、「周囲の山よりも高く積み上げられる。支えがない単独の山型となり、崩壊のリスクがある」との指摘がありました。

この指摘に対し佐賀県は、次のように回答しました。

(循環型社会推進課 古賀副課長)
「周辺の80パーセントが山に囲まれている。最大の山が39メートル、最も低い山は19メートルだが、もたれるところがあるため県は許可している」

また、他の委員からは、土砂が国道側に崩れてきた際にせき止める約4メートルの土堰堤について、「50メートルの高さに対して貧弱ではないか」との声が上がりました。

これに対し事業者は、次のように説明しました。

(肥前環境 石山代表取締役)
「ごく一般的に道路工事や造成工事で使われる勾配で設計している。専門業者に崩れないかどうかの安定解析を依頼し、土木の基準に則って計算してもらった。我々の処分場はほぼこの勾配で造っており、これまで問題はない。県の技術的審査を経て許認可をいただいているので、この形で進めたい」

このように述べ、そもそも崩壊することはないという見解を示しました。

環境対策協議会では次回以降、締結された覚書をもとに具体的な環境保全協定の内容について協議を始める方針で、当面は期限を定めず、2週間に1回のペースで会議を開催していくとしています。