世界海事大学で学ぶ研修生たちが、日本の海事産業について理解を深めようと、13日、黒川町の名村造船所伊万里事業所を見学しました。
この日、名村造船所(なむらぞうせんしょ)を訪れたのは、スウェーデンにある世界海事大学の研修生30人や大学の教授らです。
世界海事大学は、国連の専門機関である国際海事機関が設立した国際大学院大学で、各国の海事・海洋関連組織で働く公務員などが学んでいます。
今回の訪問は、日本研修の一環として、日本の海事行政や産業の現状への理解を深めてもらうために行われました。
はじめに、名村造船所の松永邦輔(まつなが・くにすけ)常務執行役員が「世界各国の海事分野を担う方々を迎え入れることができ、大変うれしく思います。日本の造船の現場や考え方を肌で感じてもらいたい」と歓迎の言葉を述べました。
続いて、航行中に温室効果ガスを排出しない次世代船舶「ゼロエミッション船」の開発動向について説明があり、研修生たちは熱心に耳を傾け、活発に質問をしていました。
このあと一行は、バスに乗って工場内を回りました。
車窓から、船の材料となる巨大な鉄板を海から陸に引き上げて一時的に保管する水切り場や、14日に進水式を控える船などを見学し、最後に船をバックに記念撮影を行いました。
(世界海事大学 研修生)
「名村造船所について深く知ることができ、本当に素晴らしい経験だった。名村造船所は100年以上にわたりこの業界におられ、伝統的な造船技術が過去から現在にかけてどのように進化してきたのかを理解できたのは素晴らしいことだった。特に私たちにとって非常に重要なテーマである『新しい燃料』について今後どのようになっていくのかを伺い知ることもできた。私たちが目を向けるべき代替燃料がまだまだ存在するということも理解できた。名村造船所はこの分野で非常に大きな役割を担っている。本当に感銘を受けた」
(世界海事大学 へニング イェッセン教授)
「名村造船所では、IMO(国際海事機関)の要件が造船において技術的にどのように実装されているのかを見ることができた。特に、造船をよりエネルギー効率の高いものにするところが見れた。温室効果ガス排出実質ゼロを達成し、船舶運航による環境負荷を軽減することは、IMOでおそらく最も重要。ここでは私たちが研究し議論しているすべてのルールが、実際の現場でどのように適用されているかを確認することができた」