4月19日に投開票が行われた伊万里市長選挙の年代別および地区別の投票率が発表されました。
全体の投票率は54.28%にとどまり、前回、令和4年の58.80%からさらに低下し、3回連続で過去最低を更新しました。
特に約2か月前の衆院選と比較して若年層の投票率が大きく低下しており、地方選挙への関心の低下が浮き彫りとなっています。
令和8年4月19日に執行された伊万里市長選挙の全体投票率は54.28%でした。
これは、過去最低であった前回、令和4年の58.80%から約4.5ポイント落ち込む結果となり、3回連続での過去最低更新となります。
今年2月に行われた衆議院議員総選挙の59.89%と比較しても5.61ポイント低下しており、地方行政に対する関心の低下がうかがえます。
年代別でみると、若年層の投票率の低下が目立ちます。
18・19歳の投票率は、国政選挙である衆院選では45.86%でしたが、今回の市長選では25.20%へと約20.6ポイント低下しました。
20歳代も衆院選の36.33%から25.70%へと大きく低下しており、若年層の約4人に3人が投票所に足を運んでいない計算になります。
一方、高齢層は安定した投票行動を維持しています。
市長選における70歳代の投票率は全年代トップの71.23%を記録しました。
衆院選の73.76%からは微減したものの、80歳以上に至っては衆院選の47.34%から市長選では47.91%へとわずかに上昇しています。
男女別で見ると、今回の市長選では18・19歳から60歳代までの層で女性の投票率が男性を上回る一方、70歳代以上になると男性の投票率が高くなりました。衆院選においては60歳代で男性が女性を0.9ポイント上回るという違いはありましたが、高齢層になるにつれて男性の投票率が逆転して高くなるという大きな傾向は両選挙で共通しています。
また、地区別では、市中心部に位置する伊万里地区が53.09%、二里地区が51.57%と、いずれも市全体の平均である54.28%を下回りました。
3回連続で過去最低を更新した今回の結果は、従来通りの啓発活動だけでは限界を迎えていることを如実に示しています。
全国の自治体の中には、バス車両を改造した移動式期日前投票所を導入して高校などを巡回したり、商業施設に投票所を設けるなど、若年層の生活動線に合わせて投票率向上を狙う事例が出てきています。
また、茨城県つくば市では、マイナンバーカードや顔認証などを組み合わせたインターネット投票の実証実験も行われています。今後はこうした先行事例も参考にしながら、投票率向上に向けた抜本的な環境整備が必要になってきていると言えます。
同時に、メディアとしての責任と情報発信のあり方も問われています。
若年層へのアプローチとしてインターネットやSNSの活用は不可欠ですが、一部の「切り抜き」などによって文脈が意図せず歪められ、誤った情報が拡散される危険性も孕んでいます。
メディアには、そうした特有のリスクを認識した上で、事実に基づく正しい情報を分かりやすく広く届け、有権者が適切な判断を下せるようサポートしていく役割がこれまで以上に求められています。
来年は県議会議員、伊万里市議開銀選挙が控えています。
アイテレビでは選挙報道のあり方を今後も検証していきます。