開窯350年 鍋島焼をフランク ミュラーへ “時”をテーマに 献上の特別作品が完成(1月29日)
2026.2.6 Fri
大川内山の鍋島藩窯開窯350年を記念し、伊万里鍋島焼協同組合が、スイスの高級機械式時計メーカー「フランク ミュラー」に献上する特別な作品を完成させました。
この作品は、今月13日から県立美術館で開催される企画展で披露されます。

1月29日、伊万里鍋島焼協同組合の瀬戸口 皓嗣(せとぐち・こうじ)代表理事や、製作者で鍋島御庭焼(なべしまおにわやき)の6代目、市川 光春(いちかわ・こうしゅん)さんらが県庁を訪れ、山口知事に完成した作品を披露しました。

今回の取り組みは、大川内山が鍋島藩窯の開窯から350年の節目を迎えたことを記念したものです。
県の伝統産業支援室が、海外の有名ブランドとのコラボレーションによって産地の魅力を発信しようと模索する中で、フランク ミュラーとの縁が生まれ、実現しました。

組合では、城のある自治体などに作品を贈る恒例の「鍋島献上の儀」の一環として、今回の制作に取り組みました。

披露された作品は、「色鍋島蝶地文唐草瓶子(いろなべしまちょうじもんからくさへいし)」です。
高さ37センチ、直径22.5センチの瓶子(へいし)は「時」をテーマに制作され、時計の文字盤をイメージして、上部には12種類の異なる「七宝(しっぽう)文様」が描かれています。

さらに、鍋島御庭焼を代表する絵柄の蝶が12羽描かれているほか、鍋島御庭焼のみに使用が許されている鍋島家の家紋「杏葉(ぎょうよう)」をアレンジした紋様も施されています。

「時」を刻む時計のように、350年という歴史を感じてもらえるよう、持てる技術を全て詰め込んだということです。

作品を見た山口知事は、「大川内山は佐賀の名札そのもの。御用窯の誇りをもってやってほしい」と述べ、今後の発展に期待を寄せました。

(鍋島御庭焼 6代目 市川 光春さん)
「こういうチャンスをいただいたので、鍋島焼のよさが伝わればと思って制作しました。ブティックに並んだ時に、歴史や時間を感じてほしいです」

(伊万里鍋島焼協同組合 瀬戸口 功治代表理事)
「世界的に有名なところから依頼があって鍋島の誇りになります。窯元全体も感謝しています。歴史や技術を積み重ねて今も残っている、その思いを引き継いで伝えていきたいです」

この瓶子は、今月13日から佐賀県立美術館で開催される「鍋島焼 献上の歩み展」で展示されたあと、フランク ミュラーへ正式に献上されることになっています。