伊万里市中心市街地の歴史的建造物を活用し、町全体を一つのホテルに見立てる「分散型古民家ホテル」計画の住民説明会と記念講演が15日、市内で開催されました。
第1部では、伊万里市出身の建築家で株式会社オープン・エー代表の馬場正尊(ばばまさたか)さんが登壇しました。
馬場さんは、自身の実家である「馬場書店」も今回の計画対象となっていることに触れながら「古い建物をリノベーションし、現代性を紡ぐことで、新築よりも価値を高めることができる」と、エリア全体で面的な再生を図る「エリアリノベーション」の可能性について語りました。
(馬場さん)
「前田家住宅のビフォーアフターで、照明変えただけで、良くなる。半アウトドアのレストラン」
第2部では、事業の中心となる有限会社くしや(前田家住宅)代表取締役の村越 彰(むらこしあきら)さんらが具体的な計画を説明しました。
この計画は、江戸時代から続く前田家住宅や周辺の古民家(馬場家、田中家、北島家、吉富家など)を客室として改修するものです。
「伊万里歴史まちづくり株式会社」を設立し、順調に進めば今年の6月から7月頃に改修工事に着手する予定であることが報告されました。
(村越 彰さん)
「あの通りで育ってきた人たち。建物を残していく。あくまでも、ホテルは手段。リノベーションは世界的な潮流にあってる事業」
質疑応答では、住民から「民泊のように管理人が不在となり、宿泊客の騒音などで近隣トラブルになるのではないか」という管理体制への懸念が寄せられました。
これに対し、計画者の村越さんは「無人の民泊ではなく、旅館業法に基づいた許可を取り、常駐スタッフがいる『旅館』として運営する」と回答。
実績のあるプロの業者に運営を委託し、前田家住宅にフロントを置き、夜間のトラブル時にも30分以内でスタッフが駆けつけられる体制を整えることや、高価格帯の客層をターゲットにすることで客層の質を保ち、地域住民の生活環境を守る方針を強調しました。
今後は、来年の第1期オープンを目指して準備が進められる計画です。