市議会6月定例会一般質問 12人の議員が執行部の考え質す<後半>
2026.6.29 Mon
伊万里市議会3月定例会の一般市政に対する質問が24日から3日間行われ、12人の議員が壇上に立ち、執行部の考えを質しました。
2日目後半から3日目までを振り返ります。

【岩﨑義弥議員 商品券給付額】
議員から伊万里市における1人あたり5,000円の商品券給付額と、隣接する有田町の18,000円という額との比較について問われた 岩﨑克信総合政策部長は、国の重点支援地方交付金の配分は、人口規模や財政力指数によって決定されており、人口で割ると伊万里市が1人当たり約12,500円、有田町が16,400円であると説明しました。
その上で、伊万里市は5,000円の商品券配布の他にも水道基本料金の減免、子育て世帯への上乗せ支援、産業振興支援などを組み合わせ、生活者支援と経済対策を総合的に実施したと回答しました。

また議員は、今後の支援の在り方について、プレミアム付き商品券ではなく、購入不要で公平性が高いクーポン券方式を中心に検討するよう求めました。
岩﨑総合政策部長は「今後も国の交付金が措置された際は、市民の使いやすさ、経済効果、参加店舗の負担などを総合的に考慮して、最適な手法を選択していく」と述べました。

【児玉不二子議員】
小中学校と義務教育学校において、校内で急病や事故などが発生した際の伝達体制について問われた松本公貴(まつもと きみたか)教育部長は、18校のうち16校に校内インターホンを設置し、管理職へ速やかに伝達できる体制を整えていると述べました。
未設置となっている2校については今後検討を進めるほか、一部の学校で発生している故障についても速やかに修繕を行い、連絡体制の維持に努めるということです。

【前田邦幸議員 学校規模適正化協議会について】
議員は、周辺地域の小学校で入学者が減少している現状を挙げ、「10年先の学校編成を見据え、早急に協議会を開催して中学校の統廃合を議論すべきだ」と提案しました。
また、中学校の適正規模が1学級20人程度、全校で120人程度とされている点を指摘し、集団生活の面からも、ある程度の人数を有する学校編成が必要であると訴えました。

これに対し中尾聡彦(なかお あきひこ)教育長は、市周辺部で各学年1学級の中学校が複数存在している現状を踏まえ、「クラス替えができる規模を維持するためには、統合も選択肢の一つ」との認識を示しました。
その一方で、統廃合は広域に及ぶため通学距離や時間の問題があるほか、地域活力やコミュニティの存続に関わる大きな関心事であると説明しました。

その上で中尾教育長は、次のように述べました。

(中尾教育長)
「単に生徒数の減少のみを理由に議論を始めるのではない。地域コミュニティと学校との共存の観点も大切に、慎重に検討する。児童生徒数の動向を注視し、地域の方々の声も聞いていく。適切な時期を見極めた上で、協議会の再開を検討する」

【力武英一郎議員 部活動の地域移行について】
学校の働き方改革などを背景に、国が地域移行を進める部活動について、伊万里市では現在、国の認定地域クラブ制度導入に向けた検討が進められています。

今後の展開とスケジュールについて問われた中尾教育長は、今年秋に予定されている中学校入学説明会で制度の周知ができるよう進め、年明けには認定の受付を開始し、令和9年春に認定地域クラブの一覧を公表する予定だと回答しました。

また、運動部とは異なる課題を抱える吹奏楽部など文化系クラブへの対応について問われると、「屋内での活動となるため公共施設の活用が必要となり、防音設備や楽器保管などの課題がある。検討会議に参加している市文化連盟からの意見聴取なども踏まえつつ、検討を進めていく」と説明しました。

【林 博幸議員 スポーツを通じたまちづくりについて】
市のPRや子どもたちの郷土愛の育成につなげるため、若楠国体から根付き、全国での実績もあるホッケー競技について、議員は、伊万里市を「ホッケーのまち」として市全体で振興していくことを提案しました。
これに対し、深浦市長は、「一つの競技に絞ることは好ましくなく、市民一人ひとりがそれぞれの環境でスポーツに出会うまちづくりを進めたい」と回答しました。

議員は市長の方針を理解しつつも、ホッケーには特筆すべき意義があるとして、今後も市によるバックアップや連携を継続してほしいと改めて要望しました。

【木寺智子議員 学校給食への地元有機野菜の活用について】
地産地消や食育をさらに深めるため、地元の有機野菜を学校給食の一部に取り入れる可能性について問われると、松本公貴教育部長が、「1日約4600食を扱うセンター方式では数量の確保、価格の維持、規格の統一、安定供給の継続という4つの課題があるため導入は現実的に厳しい」と回答しました。

これを受け、代わりに有機農業や環境に配慮した農業の存在を子供たちに伝えることはできないかと問われると、松本教育部長は、生産者を招いた授業などを通じて今後も多様な農業への理解を深める学びを大切にしていきたいと回答しました。

【岩﨑義弥議員 伊万里ケーブルテレビジョン市長 非常勤取締役就任】
今年5月末から深浦弘信市長が伊万里ケーブルテレビジョンの非常勤取締役に就任したことについて、議員は、市が同社の業務を受託する関係にある中での影響を懸念し、法的な問題の有無について回答を求めました。
岩﨑克信総合政策部長は、同社は市が出資する第三セクターであり、非常勤取締役はこれまで総務部長などが務めていたが、契約関係の拡大に伴う利益相反を避けるために総務部長が辞任し、候補に挙がっていた監査委員が退職することもあり、市長が取締役を引き受けたと説明しました。

また、非常勤取締役は日常的な契約事務に関与しないほか、市長は総務部長のように契約実務に関わる立場ではないため、同社との取引に影響を与えることはないとの見解を示しました。

深浦市長は「伊万里ケーブルテレビは公共性の高い組織で、市として関与が必要だ。
今回は消去法で私となったが、今後、教育長なり監査委員が適当であるとなれば、検討していくことは可能」と説明しました。