景観計画の指定めぐり請願 住民の不信感浮き彫りに(7月27日)
2026.8.5 Wed
伊万里市の景観計画をめぐり、事前の説明なく大川内町正力坊区の一部が区域に指定された問題で、市議会環境建設委員会は正力坊区の対象区域からの除外などを求める請願について審査を続けています。
意見聴取では不信感を募らせる住民側の強い主張がなされる一方、請願が採択された場合の影響を懸念する声も出ています。

この問題は、市が正力坊区の一部が区域に入っていると認識しながらも、住民に説明する思いに至らず、事務手続きの不備を認めているものです。

意見聴取で請願提出者は、「令和5年11月の説明会で市から『施行後に調整して変更したい』との発言があったにもかかわらず、令和6年7月になって突然、住民側からの要望書の提出を求められた」と指摘しました。
さらに「区民へ説明するための依頼文書を市に求めたが提出を拒否された」と主張し、市の対応に疑義を唱えました。

一方、市は「一貫して見直し可能と伝えており説明の変遷はない」と否定しています。
市の担当者は取材に対し、令和5年11月当時は「変更も可能なので話をしていきましょう」という趣旨
だったと説明。
正式な対応手法として要望書提出を求めたのが令和6年7月で、それまでは関係者との協議期間だったとしており、双方の受け止めに大きなズレが生じています。

また、不信感から生じた言葉の解釈をめぐるズレも判明しました。
請願提出者は事前に協議がなされなかったことについて「市から『説明不要と判断した』と言われた」と主張していましたが、今回の聴取で「直接的な発言はなく、当時のあいさつ等を要約した」と説明。
言葉の受け止め方一つにも根強い不信感が反映されています。

請願提出者は「規制の趣旨自体には賛成」とするものの、同意なき手続きに強く反発し対象区域からの除外を求めています。

しかし、指定区域には大川内山の玄関口である「関所」なども含まれており、請願がそのまま採択され正力坊区が全除外となれば、景観保全上の大きな懸念が残ります。

委員会では「市が責任を持って正力坊区に説明することが重要だ」との意見が出されたものの、議会で審議されている以上、執行部が正力坊区に説明に行くことはできない状況です。

環境建設委員会は今後、議事録などを取り寄せ、市や請願提出者の発言内容について事実確認を進めたうえで、委員会としての結論を出す方針です。