黒塩地区産廃処分場問題 市議会で県と市が説明(9月1日)
2025.9.2 Tue
また、黒川町黒塩地区の廃棄物最終処分場を巡り、伊万里市議会は1日、佐賀県と伊万里市からこれまでの経緯や審査の過程について説明を受けました。

この説明会は、産廃処分場の建設を巡って伊万里市議会が佐賀県と伊万里市に派遣を要請し行われたものです。

伊万里市からは、これまでの経緯、佐賀県からは設置許可を下すまでの審査過程などについて説明がありました。
県は、今後の対応として、稼働後は県独自の立入検査や水質検査を毎月1回以上行い、随時監視もしていくと述べました。

約2時間にわたって行われた質疑応答では、議長を除く全議員19人が質問を投げかけました。

「産廃処分場の埋立期間の20年が過ぎた後の管理は誰が行うのか」という質問に対し、佐賀県は、施設から出る浸出水が処理をしなくても基準値以下になるまで県が確認を行い、その後廃止の手続きを行うと回答しました。
また、廃止後も事業者が所有すると見込まれるため、跡地利用は事業者が検討していくと説明しました。

そのうえで、事業者が今年10月を工事着工予定としていることについて、県は7月末の市民説明会での事業者の発言を引用し、見解を示しました。

(県)
「説明会で事業者は地元の理解を得られない限り事業を続けることはできないとの発言があった。10月1日をもって無条件で工事に着手するとは思っていない」

さらに、住民投票の結果は設置許可の取り消しにつながるかという質問には、「住民の反対だけでは取り消しにはならない」と回答しました。

(県)
「取り消す場合は、法令違反があった場合。住民の投票の結果を元には取り消しにはならないと思っている」

県は、様々な団体から提出された要望書を踏まえ、今後、事業者から各団体に説明させる考えを示しました。

議員からは、地元の範囲や利害関係者、建設計画の周知の方法などについて厳しい追及があり、
県の宮原浩二(みやはら こうじ)県民環境副部長は、「どこに問題があったか見直し、改善していく」と改めて述べました。

(宮原浩二県民環境副部長)
「見直しを行っていく。現在の要綱に基づいて処理しているが、受け止めて改善できるものは改善したい」

伊万里市議会では一般質問が10日から3日間行われ、この中でも5人の議員がこの産廃処分場計画について質問することになっています。

なお、この説明会の模様は、12サブチャンネルで4日から放送します。